コンビニ

高校二年生の頃、僕が働いていたコンビニは中国の人が店長でした。 日本人の奥さんと２人でやっているところで 他のコンビニよりゆるい感じがしたので自分でも働けそうかなと思い、選びました。 アルバイトの人も半分くらい中国から来てる学生？の人でした。 中には日本語がうまく話せない人、日本のことからまずよくわからない？人もいて わからないことが多くて不安だった高校生の自分よりも かなり大変そうにやってたので、 日本語が正しく使えないとか、不安だった自分も 「自分しゃべれるんだ」って比較的落ち着いて働けました。 店長からも怒られるというよりはよくやってくれてると誉められて 前のファーストフード店みたいにうるさいこといわれて 余計パニックになってよくわからなくなるなんてことがなくて 自信が持ててきて、個人的には良いところで働けた気がしました。 お昼の時間帯は込むといっても、その前に働いていたファーストフード店では、 客さんが15人くらい外まで行列で並んでるのに、 レジは自分ひとり、ドリンクも作らなくちゃいけないのに 三十分オーダーが放置したまんま、という酷い有様だったので 比べてかなり楽でした。現金の預かりの間違いも少なくできるようになりました。 ファーストフード店に比べたら、自給は20円下がるけど、大抵の部分で コンビニ方が楽だと思いました。 コンビニの方が大変なところといえば、 お客さんがお金を置いて、バッと行ってしまって、なんの商品かわからない、 たまに怪しいおじいさんがいて万引きかもしれないことがある、とかだと思います。 それから現金詐欺にあったことがありました。 一万円札をわざと出して缶コーヒーを買って、 9000円のおつりを貰ったあと、素早く1000円札五枚に摩り替えて、 「五枚とも1000円札ですよ」というものでした。 現金チェックが4000円マイナスだったので、「それ詐欺にあったんじゃないの」って 奥さんに言われました、そんな馬鹿な、とピンと来ませんでしたが 翌日防犯カメラを店長に見せられて、驚きました。詐欺にあった場合でも 責任は全部、個人でとってもらうといわれました。別にとくに不満はありませんが 親に日本だとアルバイトに責任とらせること本当はできないんだけどね、 それ店長が中国人だからお金に厳しいんだよきっと、とか言われました。 確かに、それがふつうとも思わないのですが、 いろんなバイトして、一万円紛失したり、お客さんのワイン割っちゃったり、 シェイク全部駄目にしちゃったり、なんてことがありましたが、 全部自分が責任とることも謝りに行くこともなくて 流れ作業でさっさとなにごともなかったようにすまされました。 それから振込み詐欺にあった人がいたらしくて 16万円勝手にお店から抜きとって勝手にお店のATM振り込んだという人がいて、 全額その人に責任を負わせたなんてことがあったそうです。 よく考えてみればコンビニのバイトの身分で、勝手に電話に出て、 勝手にお金抜き取って振り込むなんて間違え方は無理やりな気がするし グルな可能性がしなくもないですが 「とにかくお客さんの言いなりにならないようにしろ」と言われました。 日本のお店にありがちなお客さんにはいはい言いなりになって済ませるやり方って 納得行かなくて、そのほうがしっかりしてるのかなと思いました。 フライドチキン、フランクフルトとか、調理の方は、 もうひとつのコンビニで働いたときも同じだったのですが 勘に頼る部分が大きいです。大丈夫なのかとたまに思いました。 昼にやることは大抵つきないのですが、 夕方からはいる時は暇で、好きな本持ってきて読んで良いといわれました。 ただ、お昼でも英語の勉強しながら働いてる人がいて、 自分もマネして作業をなるべくさっさと終わらせて、 勉強しながらやったりしてました。勉強なら怒られない？らしい。 さらに、飲み物を飲みながらやってもいいということで、 どこまでゆるいのか、調子乗った人がいて ストロー吸いながら接客したりしてるヤツがいてあとで怒られたらしいです。 廃棄品は自由でした。 一週間くらい前のパンまでとってありました(笑)自分は食べました。 袋にお弁当を五個くらい詰めて持って返ってる人もいました。 デザートとか日にちで切れるものは深夜の人のものになります。 ただ、どういう訳か、廃棄品じゃない商品を廃棄したものは首＋罰金10万 というのがあって、「泥棒とおなじだから」と言われました。 それでどういうわけか自分は見事に間違えて、廃棄じゃない商品を廃棄して、 本当に首になりました。 それがおかしい、本当は首にできないと親に強く言われましたが アルバイトの募集を打ち切らない所為で、どんどん人が増えて、 入れる回数が少なくなってきて、そろそろやめたかったのでそのままやめました。 罰金10万円はさすがにありませんでした。